ネットでできる確定申告とは?やり方や準備物について
年末年始の時期は、フリーランスや個人事業主として働いている方にとっては、忙しい時期だと思います。
ビジネスや仕事の都合で忙しい時期であると同時に、確定申告もある為です。
確定申告は、会社勤めをしている方であればそんなに問題になりませんが、フリーランスや個人事業主の方には、大変大きな問題です。申告をしないことで、ペナルティーが発生したり損をしたりする可能性があるので、なるべく早く正確に申告したいものですよね。
一般的には、税務署に提出する必要があり、その為の時間やスケジュールを調整するのも、確定申告が大変だと言われる理由の1つだと思います。
しかし、最近はそのような風潮にも変化があらわれてきているのだそう。なんと、ネットでも確定申告ができるんです。
そこで今回は、知っておくと便利な、ネットで行う確定申告についてご紹介していきます。
確定申告とは、所得から所得税の納税額を決定し、納税すること
そもそも、確定申告とは何なのでしょうか?まずは、確定申告という手続きの意味について確認していきたいと思います。
会社務めをしている場合は、所得税は給与から源泉徴収という形で引かれます。その為、基本的には、会社務めをしている人は、確定申告をしなくて良いと言われています。
勿論、確定申告をしなければならないケースもありますが、副業などをしていない方であれば、会社の給与で調節されるので、年末調整という手続きだけで済むことが多いようです。
しかし、フリーランスや個人事業主として働いている方の場合、報酬や収入から所得税が引かれていない可能性があります。
そこで、確定申告をして、本来納税しなければならない所得税などの金額を明らかにし、納税するのです。
つまり、確定申告とは、源泉徴収などで報酬から所得税が引かれていない人が、所得や収入を元に納税額を決定し、納税する為の手続きということです。
確定申告は管轄の税務署で行う
フリーランスや個人事業主として働いている方にとって、重要な手続きである確定申告。
しかし、確定申告の手続きをするには、管轄の税務署まで足を運ぶ必要があります。税務署は、基本的には土日はやっていない為、平日に行く必要があります。
また、平日も24時間受け付けているわけではありません。その為、確定申告をするには、平日の限られた時間内にしなければなりません。
フリーランスや個人事業主であっても、仕事のスケジュールの全てが自分の思うようにできるわけではありませんよね。平日の限られた時間内に、管轄の税務署まで足を運ぶことが難しい方もいらっしゃると思います。
このような背景から、確定申告の時期を憂鬱に思う方もいらっしゃるのではないでしょうか?
確定申告の期間
また、確定申告は、1年のうちいつでも良いというわけではありません。期間が定められており、決められた期間内に行う必要があります。
2017年の場合は、2月16日(木)〜3月15日(水)(※1)となっています。
つまり、上記の期間内の平日の限られた時間内に、税務署まで言って確定申告をしなければならないということになります。
忙しい方にとっては、なかなか難しいことですよね。
ネットを使えば、税務署へ行かなくても確定申告ができる!
上記で、確定申告の期間や、期間内の決められた時間内に税務署へ行かなければならないことをご紹介しました。期間や提出方法を知って、「面倒くさい」「大変そう」と思った方も、多いと思います。
そんな、忙しくて税務署へ行くことが難しいという方に朗報です。納税所まで行かなくても、ネットから確定申告ができるシステムがあります。
「e-Tax」というシステムで、各項目を埋めれば、自宅などからでも、ネットを使って確定申告などの手続きができるという、大変便利なシステムです。
ネットで確定申告をするには~準備編~
税務署まで行かなくても、自宅などからネットで確定申告をすることができるe-Tax。年が明けてなにかと忙しい時に、とても助かるシステムですよね。
そんなe-Taxをどのように使えば良いのか、手順をご紹介していきたいと思います。
使用パソコンの確認
e-Taxはネットを使ったサービスなので、パソコンが必要です。
まずは、使用するパソコンがe-Taxのシステムに対応している機種やOSか、確認するところからスタートしましょう。
また、パソコンのメモリやハードディスクドライブも、ある程度空きがないとe-Taxを使用できないので、そういった点も確認しておくことをおすすめします。
開始届出書を提出する
e-Taxを誰もが自由に使って、勝手にネットから確定申告を提出できるというわけではありません。
e-Taxを使う場合は、事前に税務署へ知らせる必要があり、まずはその為の手続きをしなければなりません。
e-Taxを使いたい方は、まず開始届出書というものを提出しましょう。
提出と言っても、こちらは税務署に足を運んで提出するものではありません。ネットから提出することができます。
各番号の受け取り
ネットから開始届出書を提出すると、今度は税務署から、2つの番号が送られてきます。
「利用者識別番号」と「暗証番号」です。
オンラインで開始届出書を提出した場合、利用者識別番号は、郵送などで送られてくるのではなく、ネットを通して送られてきます。
もし、オフラインの状態で、開始届出書を書面として提出した場合は、利用者識別番号と暗証番号の通知書が、税務署から送付されるます。
住民基本台帳カードの発行
続いて、住民基本台帳カードというものを発行します。
こちらは、オンラインでネットを通して発行するのではなく、実際に発行を行っている市区町村役場などの足を運ぶ必要があります。
その際、写真付きの身分証明書が必須となります。運転免許証やパスポート身体障碍者手帳などだと確実です。
最後に、住民基本台帳カードを写真付きにするかどうかを選択し、暗証番号を決めれば、手続きは終了です。
住民基本台帳カードはその日のうちに発行されるので、後から取りに来る必要は基本的にはありません。
電子申告証明書の発行
住民基本台帳カードなどを発行したら、今度は電子申告証明書の発行を行います。
電子申告証明書を発行するには、先程発行した住民基本台帳カードが必要となります。
電子申告証明書は、市区町村の役所などで発行の相談をすることができるようです。手数料がかかるので、手数料と写真付きの身分証明書を持参しましょう。
窓口などで、「電子申告証明書の発行をしたい」などと相談すると、対応してもらうことが可能です。電子証明書を新規発行する為の書類に必要事項を記入すれば、手続きができます。
ネットで確定申告をするには~実践編~
下準備も終わり、ネットで確定申告をする権利を取得したら、いよいよe-Taxで確定申告を行います。
ここでは、ネットで確定申告をする場合の大まかな手順をご紹介していきます。
決算書類の作成
確定申告を行うには、決算書類という書類が必要です。
この決算書類の作成に関しては、自分で作成しなければなりません。
おすすめの方法は、クラウド会計ソフトなどの使用です。ソフトを使用することで、性格且つ迅速に、決算書類を作成することができますよ。
e-Taxに決算種類を取り込み、各手続きへ
決算書類が完成したら、あとはその書類をe-Taxに取り込み、e-Taxの手順に従って操作していきます。
e-Taxにクラウド会計ソフトなどで作成した決算書類を取り込む際は、「.xtx(※2)」というファイル形式となりますので、対応しているクラウド会計ソフトを使うことをおすすめします。
今後、電子申請の流れが変わる可能性も
上記でご紹介した、e-Taxを使用する為の下準備や各手順は、現時点で主流となっているものです。
しかし、平成29年1月(※2)からは、電子申請の流れなどが大きく変わるとも言われています。
また、マイナンバーの導入も、ネットによる確定申告の各種手続きに影響を与えると見られています。新しいシステムや手順が導入された場合は、そちらに従いましょう。
ネットを使って手軽に確定申告をしよう
いかがでしたでしょうか?今回は、ネットで確定申告をする方法や手順についてご紹介しました。
確定申告は、毎年行うべき重要な手続きです。
しかし、期限や時間などの問題で、なかなか期間内に行うことが難しいという方も少なくないと思います。
ネットで確定申告を行えば、税務署に受付時間や曜日を気にせず提出できるので、「忙しくて確定申告ができるか不安」という方は、ぜひ試していて下さいね。