ポスドクとは?
大学の博士課程終了の研究者であり、主に博士号取得後に任期を決めて大学の研究職に就いているポストドクターの略称です。ポスドクは研究結果を生産することで給料をもらっており、「研究のプロ」として働く人たちです。国では研究者としてはごく普通の職業ともいえます。 研究における重要な次期担い手としてとしての意味合いがあります。
欧米では博士号取得後の若手研究者にとって一般的なキャリアパスであり、1カ所あるいは2カ所の研究室でポスドクを経験し様々な技術を習得した後、自分で研究室を主宰して研究を継続する、あるいは企業に移って研究をしたりマネージメントの職種に就くことになる。しかし継続的に研究を続けることが出来る人は限られており、競争的研究費を獲得できないと離職せざるを得ない場合も生ずる。
一方、日本ではポスドク制度が本格的に運用されるようになってから日が浅く、キャリアパスが十分に整備されているとはいえない状態が続いている。「高齢ポスドク」問題等、深刻な混乱が生じているのが現状である。
WIKIPEDIAより
研究職に強いこだわりを持つ人が多いポスドクですがすんなり成功する人はなかなかいないようです。下のような境遇を持つ人もいるようです。
子供の頃から天才で東大に進みエリートコース
↓
海外で初めての挫折、そこから研究室を転々とする万年ポスドクになる
↓
圧倒的な格差を認識し、狭い部屋で転職活動にいそしむこのごろ
↓
昔馬鹿にしてた同級生と海外で再開、同級生は既に家庭をもち幸せな生活を送っている
大学に進学して、大学院に進み、博士号を取得。その後、大学に籍を置いき自分の研究したい分野について厚生労働省に企画書を提出、他の大学の人と競って、自分の企画が優秀なら、国からお金がもらえます。もしもらえる場合、その国からの予算を使って自分のしたい研究を行い、論文にして発表をする。論文を幾つか発表すると、厚生労働省の企画書が通りやすくなります。論文を発表し、その研究内容が有名になり、世界や日本で認められるようになり、かつどこかの大学の教授のポストが空いた場合に教授選挙に立候補し、その大学の中での選挙に勝って晴れて大学教授になれます。
まず研究内容が優れいている必要があります。また全盛期の時に同じ分野の大学の教授のポストが空かない場合なれず、自分より優秀な人材が居ても教授選挙で勝てなければなれません。また自分より研究がよくなくても人に取り入るのが上手くなければ選挙に勝つことが出来ない非常に狭き門です。
ポスドクの年収
ポスドク(博士研究員)とは、博士研究員の略称であり、、博士号(ドクター)取得後、期間限定の研究者です。博士号を取得した若手研究者のことを言います。海外では、一般的に職業名として認識されていますが日本では普及していないようです。年収は、良くて年収は500~600万です、平均年収だと300万程度といわれてます。博士号を取得した人は、15000人程度います。中でポスドクとよばれる人が30パーセントなので5000人程度がポスドクです。
30代になっても年収200~300万円台のポスドクが多いのが現状です。
博士研究員であっても給料がそれほど高くないというポスドクは、実際に問題となっています。福利厚生の面では、健康保険がない人が全体の1割、通勤手当がない人が3割と、福利厚生・年収に関しては、ポスドクにとって厳しい現状があります。
ポスドクから就職・転職
大学院生もポスドク(ポストドクター、博士取得後の任期付き研究員)もどんどん増えています。30歳前後まで研究一筋で、あるいは就職を考えずに生きてきた人が多いと思いますが、ポスドクや研究職から、専門とは違う研究機関、研究支援職、コンサル系、民間メーカーに転職、 あるいはベンチャー立ち上げ、その他転職できる可能性あります。
専門と違う分野へ転身する覚悟があるのであれば、民間の研究職もたくさんありますも。 34~35歳からの転職は一般的に難しいようです。ポスドクや可能性の低い助教や準教授等のポストよりも 良い待遇や条件や専門分野に拘るとなると難しいようです。そういった中で頼りになるのは基本的に登録料が無料の求人サイトです。
多くのポスドク向け転職サイトがありますが求人数の多い少ないの違いがあったり、 技術系向きのサイトや営業向きのサイト、 全国対象・首都圏対象どのように特定の業種・地域に特化しているところもあります。 また複数の人材紹介・転職支援会社に同時に登録できるサイトもあります。 ネットによる求人情報の検索や会社情報の収集、応募まで行うことができます。
大体登録するとコンサルタントの人が連絡してきますのでそこで仕事の情報や面接に当たってのノウハウなどを教えてもらえます。ネットで情報を得ることも出来ますが、複数の業者とコンタクトを取って情報収集をすることもお勧めです。 直接会って面談して転職先を探してもらう(というよりは求人情報収集)ことも可能で、職務経歴書(研究業績リストとは違いますよね)の書き方や面接のアドバイス、 転職日程や給料・待遇などの交渉をお願いすることも出来ます。
ポスドク向け転職サイト
リクナビNEXT
定番の就職サイトです。 転職活動を始める人は、まずはここに登録からでしょう。 転職者の8割りがリクナビを利用しているそうです。 スカウトやオープンオファーの他、もちろん直接応募もできます。 会員登録もサービスの利用も全て無料です。 大学院生はリクナビのほうがいいでしょう。
リクルートエージェント
こちらも定番(かつてのリクルートエイブリックです)。 求職者の希望や能力・経験にあわせて、 エージェントが求人情報を紹介してくれました ポスドク向けと言えるような職種も充実しています。 また、非公開求人も多いです。
リクナビに登録すると情報量はかなり多いが、 そこのキャリアアドバイサーとしてリクルートエイジェントが担当してくれます。 求人情報数は日本で有数だしそもそも無料なのです。 就職活動を全く経験したことのないようなポスドクには、 有益な情報をもたらしてくれます。 情報収集や勉強・企業へのコンタクトはやっています。 ポスドクで転職を考えている方は、登録をするのがお勧めです。転職セミナー等もたくさん行われていて、 そこに参加してみるのも情報収集や自己啓発にもなります。
人材バンクネット
全国の人材バンクが参加している、人材バンクの総合サイトです。 ここに登録すると多くの人材バンクに一括で登録されます。 匿名スカウトや転職のオファーを多くの人材バンクや転職エイジジェントから 受けることができます。ポスドク向け 非公開求人もあります。
パソナキャリア
パソナキャリアは大手転職エージェントとは毛色が違い、落ち着いたスタイルで焦らずじっくり転職活動ができます。オリジナルの独占求人が多く、他社には無い優良求人をたくさん持っているのも特徴なので、登録しておきたい転職サービスです。無理な求人紹介が無く、本当に自分に合った求人のみを紹介してくれます。さらに、しっかり対策を取った上で選考をすすめてくれます。「首都圏の転職に強い」ので、首都圏での転職を考えているならかなりにオススメです。
ランスタッド
ランスタッドは豊富な求人数と手厚い転職支援で非常に評判が良い転職支援会社です。
人材業界で世界第2位の売上のようで、落ち着いた社風でガツガツした求人紹介がなく、しっかりと転職希望者の意見を聞いて求人を紹介してくれます。
登録者が多すぎないので1人1人に手厚い転職支援が行えるっという大きなメリットがあります。有名なところは流れ作業のような登録をしています。
ランスタッドは転職サイトには掲載されていない優良なポスドク求人も独自のルートで獲得できているので、求人の情報を獲得しに行くためだけでも登録しておきたい企業です。
アデコ(転職エージェント)
アデコは人材業界で 「売上世界No,1」 の外資系人材企業です。世界的な実績を元に豊富な求人と、質の高いコンサルタントが在籍しており、幅広い転職希望者から高い評判を得ています。特に他の企業とは異なる切り口で求人を獲得できているので、アデコにしかないポスドク求人も多いと言われています。
doda
キャリアカウンセリングを受けたり、職務経歴書の書き方を指南してもらったり、 非公開求人情報を得ることもできます。時々キャリア用のセミナーなどを行っているようです。 求人数は全国で10万件以上で業界最大規模で近年では求人総数の8割~9割が非公開となり、dodaの保有する求人を紹介してもらうには先んじてサイトに登録する必要があります。国内大手企業は基より、外資系大手やベンチャー企業など、様々なポスドクよう求人が充実してます。
JACリクルートメント
東証一部上場企業が運営してる老舗転職エージェントで、転職エージェントとしては業界3位の規模です。両面型対応型なのでコンサルティングの質が高い事が有名です。ボリュームゾーンとしては総額年収500万以上の方を想定したJAC独自の非公開求人が充実しているため、総額年収500万以上のポスドクの方にお勧めです。
マイナビエージェント
エージェントが親切な方が多いとの口コミ評判が多いようです。編集部が入手した情報によると主に20代・30代向けのポスドク求人在庫が多く、どちらかというと若年層向けの転職支援に定評があります。 首都圏・関西圏在住の20代・30代のポスドクの方にお勧めの転職エージェントです。
キャリア転職サイト@type
スカウトもあります。 登録するとサイト上で4つのマッチングサービスというページも利用できます。転職サービスの中で穴場的な存在となっているtypeは、転職業界人の間で非常に評判が良いようです。求人数も多く老舗の転職支援会社として優秀ですが、知名度の低さからポスドクの方が少ないため、ポスドクの方の選考通過率が他のどの企業よりも高いです。ライバルが少ない事。人気転職サイトの場合には利用者が多い分、企業への書類エントリーが多くなるようです。
メイテックネクスト
エンジニアに特化した転職支援サービスを行う超大手企業です。 求人数・情報量も大規模で何でもあるので、希望の職種は必ずあります。 ポスドク採用利用率も高いようです。
Aidem Smart Agent
約40年の求人サイト運営実績から、『他では持っていない質の高い求人を多く紹介してくれる』と転職業界では非常に評判が高いようです。アイデムはまだまだ転職サービスの知名度が低いので、大手に比べると登録者が少なく、1人1人が手厚いサポートが受けられ、ポスドクの方に合った求人を紹介してくれます。転職支援は拠点の関係上、「 東京・神奈川・埼玉・千葉 」に限られてしまいます。
ビズリーチ
総額年収500万以上の方専門の即戦力専門求人情報サイトです。ビズリーチと提携している日本全国の人材紹介会社やヘッドハンターやコンサルタントが保有する質の高い求人が特長で転職によるキャリアアップを考えてるポスドクの方にお勧めです。ミドル・ハイクラス層専門サイトでありながら、求人在庫が常時4万件以上と驚異的な求人在庫数、総額年収500万以上の方を想定したビズリーチ独自の良質な求人が充実しているためで総額年収500万以上の方は必須の転職サイトです。
ポスドクが抱える問題
「博士が100人いる村」という有名な話があります。 日本の大学院博士課程修了者を100人の村にたとえ、博士課程を修了した人がどんな道に進むのかを描いた創作童話です。
「教授になれる可能性を秘めたエリートの卵」が「ポスドク」です。しかし、本当に教授になれるのはほとんどおらず、実は民間企業への就職さえ難しいというのが現実です。
ポスドク問題
ポストドクター(ポスドク、博士研究員)とは、大学院の博士課程を修了したあと、大学や研究機関で任期付きの職に就いている研究員のことです。任期制という雇用形態上、ポスドクは非常に不安定な身分に置かれています。業績を上げることができなければ任期切れとともに雇い止めとなることが多々あります。ポスドクは、次に進む道を探しつつ研究を続けていかなければならず、「いつ無職になってもおかしくない」という状況です。
欧米においてはポスドクは、正規の研究職に就く前のトレーニング期間として認識されています。博士課程を修了した研究者はポスドクとして数箇所の大学・研究機関で経験を積み、大学や研究機関の正規職員となって研究を続けたり、民間企業の研究職に就いたりするのが、研究者としての一般的なキャリアパスです。
日本ではこうしたキャリアパスが十分に整備されていません。科学技術の振興を目指した国の方針により各大学は大学院の定員を大幅に増やし、それに伴って博士課程に進む人も急激に増えましたが、博士課程修了者の主な就職先となる大学や研究機関のポストは増えず、民間企業も採用には消極的でした。結果として就職のできない多くの博士課程修了者が生まれました。
日本のポスドクは就職のできない博士課程修了者の事を指します。しかしポスドクになって当面の働き口を確保したとしても、就職状況はかわりません。博士課程を修了した優秀なはずの人材が、不安定な身分のままさまよい続けている、これがいわゆる「ポスドク問題」です。
ポスドクは日本に1万6000人、平均年齢は上昇傾向中
文部科学省の科学技術・学術政策研究所の調査(ポストドクター等の雇用・進路に関する調査)によると、ポスドクの4分の3は大学に所属しており、残る4分の1は国の研究開発法人などに所属しているようです。在籍するポスドクの数が最も多い大学は東京大で1500人程度。STAP細胞問題で注目を浴びた理化学研究所が1300人程度、京都大1000人程度、大阪大700程度となっています。現在のポスドクの平均年齢は35歳で男女ともに平均年齢は年々上昇しています。正規の仕事に就けずにポスドクのまま年齢を重ねていく「高齢ポスドク」の存在が平均年齢の上昇から読み取れます。
高齢ポスドク問題
何歳から高齢ポスドクと呼ばれるかは定かではありません。しかしおおよそ35歳以上が高齢ポスドクから呼ばれることが多いようです。高齢という概念は相対的ものであるので全人口の平均年齢が上がれば高齢という概念も少しずつ変化していきます。しかし現状では40歳以上のポスドクは、高齢と呼んで間違いありません。
「高齢ポスドク問題」の問題はほとんどが人生設計の問題として考えることが出来ます。助教となる適齢期、婚期を逃してしまい、年々ポスドクのポストも年齢を理由に少なくなっていきます。「高齢ポスドク問題=将来設計問題」は2つの原因に起因するところが大きいといわれています。1つ目は「国のポスドク一万人計画」に起因するその計画自体が無計画だったこと。2つ目は「10年以上ポスドク」をやっているのに目が出ない本人の資質の問題です。1つ目の国の計画自体に問題があった部分は個人としてはどうすることも出来ない部分であるが。2つ目の部分については10年間の生活の中で出来ることが研究以外にもあるはずでその時間を有効に使うことで多様性のある人生設計が出来るはずだ。
分野別では生物が最多ポスドク
大学や研究機関に所属していたポスドクを専門分野ごとに見てみると、理学が最も多くを占めている。生物を専門とするポスドクの割合が突出しており、理学のポスドクの4割にも達する。理学分野はほかの分野と比べて正規雇用の仕事に就くのが難しく、中でも農学などとあわせて「バイオ系」と呼ばれる生物の就職状況は特に厳しいようだ。その結果として理学(生物)を専門とするポスドクの多さに繋がっているようです。
無給、社会保険なし、ポスドクの待遇
ポスドクをめぐっては、その身分の不安定さと共に給与や社会保険といった待遇の不十分もあります。ポスドクの平均月給は税込みで推定約30万程度。工学分野は約33万円でした、人文・社会科学分野は約21万程度と大きな開きがあります。30歳以上大多数のポスドクの給与水準は決して高いとは言えません。
ポスドクの収入だけで生活できるのは8割程度で2割はアルバイトなどをしながら生活をしています。大学や研究機関と雇用関係を結ばず、無給で研究活動を行っているポスドクもおり年々その数は増えています。社会保険(年金、健康保険)が不十分で3割程度のポスドクが所属機関の負担による社会保険がありませんでした。また研究環境も十分ではありません。3割強のポスドクは所属先から自分専用のパソコンを用意されておらず、国公立大その傾向が強いようです。ポスドクに満足しているポスドクは半数を下回り、雇用条件については4割が不満となっています。
正規雇用への移行率は中高卒よりも低い
ポスドクのうち、次の年度が始まるまでに正規雇用の仕事(常勤・任期なし)に移ったポスドクの割合は、わずか6%程度です。契約社員や派遣社員といった非正規雇用から正規雇用への移行率に比べてもポスドクの正規雇用への移行率は他の学歴と比べて圧倒的に低くなっています。
卓越研究員制度
国もポスドクの就職支援に力を入れています。文部科学省はこれまでも、全国の大学と協力してポスドクのキャリア開発を支援する事業を行っています。若手研究者を雇用したい企業や研究機関とポスドクのマッチングを仲介する事業がスタートしました。
「卓越研究員制度」はポスドクの中から優秀な人材を「卓越研究員」として毎年150人程度選び、企業や研究機関とのマッチングを行い、受け入れ企業・研究機関は、任期なしのポストを用意するか、任期付きポストの場合はその後に任期なしのポストに就くための条件を明示する必要があり、若手研究者の雇用の安定化につながると期待されています。